なんどでも
最終更新:2014/11/2
作品紹介
いにしえの時代。信仰に篤い清らかな聖女が、心ない人の手により、とある泉のほとりで殺害された。 美しい聖女の悲劇的な最期を憤った神は、以後、聖女の血が流れ込んだ泉を毒液にかえた。 ――そんな伝説がある泉に、ある日身元不明の娘が現れる。 記憶を失っており、自分のことを話せない彼女を畏れた人々は、彼女の身柄を、若い城主に預けることとする。 わけのわからないまま、娘はその城で暮らすことになるが、やがて、この城のあるじが人々からひどく恐れられていることに気がつく。 穏やかな人格で、特に乱暴なところもないひとを、どうして皆そんなに恐れて、腫れものにふれるように扱うのだろう。 娘は不思議に思いながら毎日を過ごす。 そんなある日、城に悲劇が訪れる。
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