隻眼の少女は薔薇騎士に愛でられる
最終更新:2022/3/31
作品紹介
リエルは名門貴族、フォルネーゼ家の次女として生を受けた伯爵令嬢である。 美しい母と姉、弟がいるが、リエルの外見はそれとは別の方向で人目を引いた。 リエルは事故のため、左目の視力を失い、その傷を隠すために眼帯を装着していたためである。 このように風貌こそ人目を引くリエルだったが、性格的には自己主張が苦手で、社交界では地味で大人しい娘と評され、その異質な容姿もあいまって、フォルネーゼ家のごくつぶしなどと囁かれていた。 伯爵家の娘とはいえ隻眼のため縁談もなく、当主になった弟を陰ながら支えるリエルだったが、本人はそれを嘆いてはいなかった。弟や使用人達と穏やかな日々を繰り返すことは、リエルにとって好ましいものだった。 だが、そんなある日、屋敷で開催した舞踏会に世間を賑わす怪盗『黒猫』が現れ、フォルネーゼ家の家宝が盗まれてしまう。 怪盗『黒猫』を捕らえるためにリエル達はその場に居合わせた薔薇騎士の協力を得て動き出すが……、
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