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@オノログ
作:河童
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最終更新:2020/8/1
個人が形骸化する現代社会で、一人の空き巣が思うこと。 あなたは「化け物」になっていないだろうか? 訳:この小説は第二回こむら川小説大賞に応募させていただくために書かれたものです。
仕事もせずに引き篭もってゲームをしていたら、留守宅と勘違いされて泥棒に入られてしまった人のお話。 シンプルながら鋭い切れ味の、ホラーあるいは現代ドラマです。ジャンル通りミステリでもありますが、いわゆる謎解きや推理もの的な意味でのそれではありません。個人的にはホラー感が強いというか、ホラーだったらいいなと読後に思いました。終盤のこう、なんだかゾッとするような重たい怖さが印象的だったので。 ピンチから始まり、手に汗握る場面の続く前半から、一転して落ち着いた雰囲気の後半へ。動きの多かったはずの前半が溜めとして効いて、静かな後半の方がどうしてか怒涛の展開に見えるという、あるいはそう見えるほどのその『内容』が好きです。主人公の抱えているもの、文章越しに吐き出されるもの。お話そのものが浮き彫りにせんとする主題の部分がとても強く、かつ大胆に切り込んでくる感じがたまりません。一番大事な芯の部分を、真っ直ぐ叩きつけられるような感覚。「これは何の物語なのか」という問いがはっきりしているお話は、やはりそれだけで魅力的なものだと思います。
和田島イサキ
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