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作:藤原埼玉

けだしあやかし side-G

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未評価

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最終更新:2020/7/23

作品紹介

「…死って泣くほどつらいことなの?」「泣くってどんな感じなんだろう?」 妖狐の里の幼い鵲(いそしぎ)は人に興味津々だが、人と関わることは妖狐の里では法度とされている。 ある日鵲(いそしぎ)は妖狐の里のお屋形様に相談してみたところ、破天荒なお屋形様からは法度を破り人里に潜り込むことを提案される…。

ファンタジー和風ファンタジー反省はしているゴリラ小説枠初ゴリラ企画の規定字数ぶっちぎった故のこのオチ

評価・レビュー

機械仕掛けの神としてのゴリラ

 幼い妖狐が人間の子供に化け、幼児を亡くした老婆と共に生活するお話。  和風ファンタジーです。童話や昔話にも似たわかりやすくもしっかりとしたストーリーを、児童文学あるいはライトノベル/ライト文芸のような個性的なキャラクターの魅力で彩り、その上で主題の部分をきっちり掘り下げてみせる、優しいライトファンタジーのお手本のような物語でした。  そう——そうなるはず、だったんだ……。  やけくそ感あふれる章題でもう笑いました。どうした六話目? いやどうしたのかははっきり書いてあるのですけど。そうか……どうかしてしまったんだな……可哀想に……(そっと布をかぶせる)。  いろいろと事情があってこの形にならざるを得なかったようで、実際「side-G」ではないバリアントも同時に発表されているので、このお話の本当の姿を見たい人はそちらを読むといいと思います(自分もこれから読んできます)。  第六話の、章題ですでに大変なことになっちゃってるのに、でも本文は普通に始まっているところが好きです。というか、震えます。「いつくるの、ねえゴリラどこからくるの」と怯えながら読み進めることの恐怖。ただの予告ではなく、予告そのものにより確約された破滅。どうやっても転げ落ちるしかない奈落の、その姿がいつまでも見えないこと。メタ構造の罠を利用した、儚くも壮絶なホラー作品でした。

5.0

和田島イサキ