今世こそ負けませんわ!
最終更新:2022/7/30
作品紹介
令嬢アナスタシアことアーニャはある日突然、自分の過去を思い出した。自分が首を切られて死んだ女王だということを。 双子と信じていた妹のメイベルこそが王家の血を引いているというのに、それに嫉妬し、彼女を憎み抜いて、出自を偽り女王となった。だが結局は愛する婚約者も王位も全て奪われ、呪いの言葉を吐きながら死んだ史上最低の悪女、アナスタシアこそが、自分なのだと。 アナスタシアが死ぬのは17歳のはず。アーニャは12歳。時間が戻ったとしか思えない。だが以前の世界と違うのは、アーニャはすでに生まれた家を追い出されていて、厳しくも優しい養母と、慕ってくれる義理の弟がいることだ。 おまけに以前の世界では一方的に恋をして無理矢理婚約を結んだ憎まれていたはずの婚約者は妙に優しい。 恋で人生狂ったかつての苦い思い出があるから、二度と恋なんてしたくないのに、怒涛の恋愛大河に巻き込まれていく。 一方で妹のメイベルも妄想に囚われていた。この世界は乙女ゲームで自分はヒロインであり、悪役である姉のアーニャにいつか殺されるという妄想に。 養母の死をきっかけに、生家ファフニール男爵家に引き取られることになったアーニャ。アーニャをなんとか追い出したいメイベル。二人はことあるごとに対立し、いがみ合う。 周囲がどんなにメイベルの味方をしても、気が強く豪胆だった母に徹底的に生き抜く強さを叩き込まれたアーニャは絶対に打ちのめされはしない。 アーニャの武器はただ一つ。何度踏みにじられても起き上がる不屈の精神だけだった。 ――今世こそ、この女に負けてなるものか! 美しき双子の仁義なき愛憎劇が始まる……!
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