聖女は不要らしいので冒険者を始めます～女神の二つ名を手に入れたら戻って来いと言われましたが、感謝すらしないあなた方の元には帰りません～

　ネルター王国全体を覆う結界を維持する膨大な魔力を持つ聖女アルミラはある日、結界を維持する魔導具が登場したことで不要と言われ城から追放されてしまう。 　前々から邪魔者のように扱われていた事もあって、いつかはこうなる事を予期していた彼女は、最後に忠告だけして、専属のメイドだった少女ルクスを連れ、隣国のエメラダ王国で人助けのため冒険者を始める。 　有り余る魔力で不治と言われた難病を治したり、並みの冒険者では手が付けられない魔物を余裕で粉砕したりと、様々な功績を挙げていく内に女神の二つ名を付けられるようになる。 　その一方で、アルミラを追放したネルター王国では、魔導具で作り出せる結界が貧弱過ぎるあまり、魔物の侵入が以前の数十倍にまで増え、何とかして自分たちの手元に戻そうと動き始める。