あなたのその姿を見るだけで、幸せでした
最終更新:2022/10/26
作品紹介
透き通るような翠の瞳に貫かれた瞬間、私は恋に落ちた。 この世界に落ちてきた私に手を差し伸べてくれたその人は、あまりにも綺麗な瞳をしていて、恋に落ちずにはいられなかった。 濃すぎる魔力故に“神の御使い”とも“悪魔の誘惑”とも囁かれて、遠巻きにされているひとりぼっちな私。 イスタルシア王家に保護され、王家の威光として生きることを余儀なくされている“私”の唯一の楽しみは、凛とした佇まいの清廉な近衛騎士、リネイセル・サンダルディアの姿を見ることだった。物静かな彼と言葉を交わすことはないけれど、その姿を見られるだけで幸せだった。 だがある日、イスタルシア王より騎士の大会であるカレナリエル杯の太陽の乙女役を務めるように言われ、その大会にリネイセルが出ることを知って――。 魔力はあるけど器の小さな異世界転移者と、器は大きいけど魔力のない騎士。 不器用な二人が少しずつ距離を縮めていくお話。 ※本編完結しました! 番外編を更新予定です。
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