魔法少女ユメミルことらの家族の人
最終更新:2014/11/15
作品紹介
あなたには娘さんがいます。 年齢は今年一四歳の中学二年生。生意気盛りで反抗期の真っ直中です。あなたも顔を見るたびについ小言を口にしてしまい、言い争いになってしまいます。喧嘩もほとんど日課みたいなもので、あなたもこの頃はため息が絶えない毎日です。 それでも、あなたはこの一四年間その娘さんのために生きてきました。体重が三キログラムに満たない赤ん坊の頃から、寝返りが打てるようになり、はいはいで動き回るようになり、つかまり立ちをし、歩けるようになり、走り回るようになり、幼稚園に入園し、小学校に入学し、中学校に入学し……あなたはずっとその成長を見守ってきました。あなたの膝の上は幼い頃の娘さんの定位置でした。その暖かさは十年経った今でも決して薄れることなく、あなたの肌に残っています。 あなたにとって何よりも大事で誰よりも愛おしい、かわいいかわいい愛娘です。 その娘さんが、あなたに黙って魔法少女になってしまいました。 娘さんは夜な夜なこっそり家を抜け出し、何かの魔物と戦っています。連日の夜更かしのために授業中でも居眠りをしているらしく、成績も明らかに下がっています。こんな調子で来年の高校受験は――いえ、それはともかくとして、魔物退治では決して遊びではありません。一歩間違えれば生命を落とすことだってあるのです。 その事実を知ってしまったあなたは、何を選択しますか? 一、魔法少女を辞めさせる。 二、娘さんを応援する。 三、――
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