砂時計の山頂は、まだ揺れている。
最終更新:2015/3/20
作品紹介
私も彼女と視線を揃えるように、同じく窓を見た。 フィレンツェの黄昏は、硝子を通じて部屋に舞い降りてくる。 「夕陽の光は、優しいですね」 レナが目を細めて、問いかけるように言う。 「まだ物事をはっきりと照らすだけの光があるのに……濃い影があって、隠しておきたいこと、そっとしておきたいことを許してくれる。そんな気がします」 *流血等の直接的な残酷描写は御座いませんが、中には残酷と取れる描写もあります。 *一話の後書き欄に頂いたイラストが御座います。好まれない方は、挿絵表示をオフにして下さい。
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