旅のお供に果実酒を
最終更新:2024/5/2
作品紹介
「僕は勇者になりたいんだ」 甘えるばかりのその少年は、あの日からその言葉を糧に生き、自らの両の手に剣を持った姿を描き続けた。 「俺の旅についてこないか」 旅人は、分かたれた大陸を気の向くままに、風の吹くままに。 揺蕩う煙は歩を止めず、先を眺めるその瞳には、半分ばかりの世界があった。 「我が祖国の奪還だ」 類希なる才を持ち合わせた魔法使いは、その才覚を持ってして。ただ、唯一無二の力を持ってして。自らの父母の祖国奪還を願った。 デュボネ、タンカレー、アインベッカー、アマレット。 大きく4つに分かれた大国が統べる世界の、その小さな小さな欠片達。 その、一端の。 そんなお話。
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