幼馴染のふりをして女子高生のバーチャル女子会に顔を出したら、なぜかみんな全裸だった
最終更新:2021/10/17
作品紹介
小野原陽佳は僕の幼馴染。 幼稚園の頃に僕の家の隣に越してきてからの付き合いだ。 おっとりしていて優しい陽佳。そんな彼女のことが僕は大好きだ。けど、高校生になって陽佳がお嬢様女子校に進学したのを機に、僕たちはちょっと疎遠になっていた。 だから、陽佳からLINEで「ゆうちゃん、ちょっと相談があるんだけれど。私の部屋に来てくれるかな?」って連絡が来たとき小躍りしちゃった。 「ごめんね、ゆうちゃん。私、パソコンよく分からなくて」 「いいよ陽佳。Disordの設定なんていくらでもやってあげるよ。僕は陽佳の頼みだったらなんだって大喜びさ」 「えへへ、ゆうちゃんってばやっぱり優しいな」 「僕が優しいのは陽佳だからだよ」 「……え?」 「なんでもない、なんでもない!」 好きな女の子と話せたうれしさで、セリフが少女漫画になってしまった。 ダメだぞ勇一。 一途系男子のマネなんて。 けど、その意味深な「……え?」はちょっとドキッとしちゃったよ。 もしかして脈アリなのかな? 陽佳の相談とは他でもない。 お嬢様学校の友達とネット女子会をすることになったのだが、そのやり方が分からなくて困っていたのだ。 「どうかな? できそう?」 「うん。後はサーバを登録するだけ」 「すごーい! ゆうちゃんってば天才だね!」 「これくらい普通だよ」 「……あ、そうだ。ビデオ通話するからお化粧しなくちゃ。ごめんね、ゆうちゃん。ちょっと席外すね」 可愛らしく頭を下げる陽佳。 毛先にほんのりとパーマがかかったミディアムの髪を揺らして、彼女はひょいと僕の隣から立ち上がる。 ポーチだけを持って陽佳は部屋を出た。 さて、どうしようかな。 「サーバーの登録もしてあげようかな」 陽佳にやってもらうつもりだったけど、どうせ僕がサポートするものな。 それなら僕がやっても問題ないかも。 ただ、陽佳の友達にどう説明しよう。 「ただの幼馴染だって言って、信じてもらえるかな?」 彼氏だと勘違いされちゃったりして。 えへへ。 そんな妄想をしつつ僕はサーバーを登録する。 ひとつしかないボイスチャンネルには既に先客が二人。 ちょうどいい、通話テストに付き合ってもらおう。 僕はさっそくチャンネルに入った。 すると――。
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