目が覚めると悪役の娘でした。
最終更新:2021/11/12
作品紹介
最近人気のネット小説『月下に咲く華』には、”血に飢えた鬼”とまで呼ばれ、小説内に登場する、ほぼ全ての人間から恐れられている悪役がいた。 彼は人を殺すことに何の躊躇もなく、彼が通った道は血で赤く染まった。誰もが彼を恐れ、彼もまた恐怖によって人を従えた。あらゆる力を手に入れ、帝国内において、皇帝に次ぐ権力を保持するまでに至ったが、彼が満たされることはなかった。全てを閉ざし、冷たく凍ったその心は、討取られる瞬間まで解けることはなかったのだ。誰も彼を暗闇から救うことは出来ず、彼は最期まで暗闇に囚われたまま、光を見ることはなかった。 ――『月下に咲く華』外伝 翠の記憶―― ふと目が覚めると、見知らぬ天井に、小さくなった自分の体。いつもの通り眠りについたはずが、なぜか、数時間前まで読んでいた小説の登場人物になっていた。それも、よりによって、この小説一の悪役の娘で…?!本編ではほとんど登場せず、外伝でしか出てこないような脇役だけど、悪役の娘という設定から、待ち受けるのは死ぬ運命だけ!?そんなのは絶対に嫌っ!!! あくまで脇役のまま、出過ぎた行動も悪事も働きません。神様、だからどうか、命だけは守らせてください…!
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