キスツスの願い
最終更新:2017/4/29
作品紹介
「次期王に呪いあれ」それが姉のように慕っていた侍女の最後の言葉だった。 スコールベス国王の一人娘コルキスは、襲撃される城から逃げ出した。国王たる父も母も死に、自分も死ぬはずであったのに侍女ミオゾティスが身代わりとなり、生き延びてしまう。王を斃し、新たに王位についたルヴァンシュ・モルセールに復讐を誓いながら、平民に紛れること5年。コルキスは王城の使用人として城へもぐりこんだ。 現王は華麗なる復讐譚を持つこと人気も高く同情もされてきた、きっと今も慕われているだろう。そう思いながら乗り込んだというのに、どうも様子が違う。ルヴァンシュ王は冷酷無比で無感情な冷血漢、と陰で恐れられていた。 キスツスと名乗りながら暗殺の期を伺う元王女コルキスと腹の内の読めない鉄面皮な王。真意は隠される呪詛と恩の復讐劇。
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