ぬらりひょんのぼんくら嫁~虐げられし少女はハイカラ料理で福をよぶ~
最終更新:2021/6/5
作品紹介
九桜院さちは、あやかしに喰われるために生まれてきた──。 時は大正。さちは九桜院家の隠し子として、この世に生を受ける。 美しき姉の身代わりに、あやかしの総大将ぬらりひょんに嫁ぐために育てられた。 幼い頃より実父と使用人仲間に虐げられ、笑って耐えることしか知らぬさちは、いつしか「ぼんくら娘」と呼ばれるようになる。唯一の心のよりどころは姉の蓉子が優しくしてくれることだった。 「可愛い妹、わたくしの代わりにぬらりひょん様に嫁いでくれるわね?」 幼き頃より年頃になったら、ぬらりひょんに嫁ぎ、やがてあやかしたちに喰われるのだと教え込まれていた。疑うことなくぬらりひょんに嫁いださちは、笑顔で話す。 「食べやすいように、お塩をふりましょうか? それとも、そーすがよろしいですか?」 仰天したぬらりひょんは笑いながら言う。 「わしのためにハイカラ料理を作れ。さすれば喰わずに置いてやろう」 大好きな料理ができると知ったさちは、やがて心からの笑顔を見せるようになっていく。 虐げられし少女は、あやかしたちに出会い、本当の愛と幸せを知る──。 大正あやかし&大正ぐるめ和風ファンタジー。 第九回ネット小説大賞一次選考通過作品です。 ※作中に出てくるレシピは、少しでも雰囲気が伝わればと思い、掲載しております。 参考程度に考えていただければ幸いです。 ※他サイト(エブリスタ)にも掲載しております。 御了承ください。 エブリスタ版より若干の加筆修正しておりますが、話の内容は変わりません。
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