【令嬢リプカと六人の百合王子様。】第二部完結:令嬢リプカと心を見つめる泣き虫の王子様。~箱入り令嬢が踏み出す第一歩、水と不思議の国アリアメル連合での逢瀬物語~
最終更新:2024/4/28
作品紹介
「貴方の魔王を呼び覚ますために六人の王子が集まった。 六人の王子は貴方に、必要不可欠であるそれぞれを手渡すであろう。 貴方はそれを、各々の王子と向かい合ったそのときに受け取る。 第一王子《クララ》は愛を。 第二王子《ティアドラ》は芯を。 第三王子《クイン》は姿を。 第四王子《ビビ》は知を。 第六王子《セラフィ》は機を。 第五王子《アズナメルトゥ》はそれら少しずつの全てと、自信を――それぞれ、貴方に与え渡す――」 これが何の物語かと言えば、一人の少女がその運命を歩む物語であるのだろう。 それにあたって婚約者候補として選出された六人の王子が事《こと》に深く関わってくるのだが、その本筋が恋愛騒動であったかと言われれば、それは首を傾げてしまうところだ。だって、少なくとも、王子たちの六人中二人は、確実に恋愛感情とは無縁のところにいたのだから。婚約者候補なのに。 様々を経て後々に事情が変わってくることはあっても、それは恋愛感情からは遠い位置で感情を交わした、互いを想う繋がりであるということもある。 そういう意味では、少女が婚約者候補の王子六人と親密に関わり、一人一人のその人を見ながら運命の道を拓いていく、ヒューマンドラマと言ったほうがいいかもしれない。 一人一人と向き合い、その度に世界が開かれてゆく、そんなお話。 事の始まりは、落ちこぼれの姉の、神速の婚約破棄。 そして、帝王であることを宿命付けられた妹の躍動、その二つ。 それは大陸中を巻き込む運命開演のブザーであった。 ――そういえば、一つ。 婚約者候補である六人の王子は、全員、同性の女性である。 「だからどうということもない」事だが、一応のこと、それを明記しておく。 ただ――この場合の「だからどうということもない」という一声《ひとこえ》。 もしその文面に、反感や違和感、否定の意見を抱いた方がいれば、少女の歩む道を、共に辿ってみてほしい。 きっと、それがどれだけ信じるに易い関係であるかを知れるから。 《第10回ネット小説大賞、一次選考通過作品》 《第8回カクヨムWeb小説コンテスト、中間選考通過》 《第11回ネット小説大賞、一次選考通過作品》 *小説家になろう、pixivで同時掲載。
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