王太子スタニエールの憂い
最終更新:2018/4/17
作品紹介
王の名代として友好国のレーンの大祭に招かれた王太子・スタニエール。何もかもに恵まれ、順風満帆な人生を送る彼を人々は『比類なき王子』『創世神の申し子』と呼んで称える。しかしスタニエール自身は憂鬱から抜け出せないでいる。恵まれ過ぎた己れの境遇がつまらなくてもやもやする。 レーンは実は二度目の訪問で、彼は最初の訪問の時に偶然出会った少女のことが忘れられないでいた。しかしそれが何故なのか、彼にはよくわからなかった。わからないままラクレイドへ帰り、うやむやのまま無意識のうちに彼はその気持ちを押し込めていた。 今回、スタニエールはレーンの娘を側室として迎えることが事前に決まっていた。まったく相手の娘に期待していなかったスタニエールだったが、そこに現れたのは……。 恵まれ過ぎた環境故か、自分の気持ちすらよくわからなくなっていた王子様の、不器用な初恋譚。 webコバルト第189回短編小説新人賞「もう一歩の作品」を修正。
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