おはようございます、魔王様
最終更新:2018/7/1
作品紹介
その少年には夢があった。誰よりも熱く心に決めた夢だ。少年のミールは世界に隠された真実があることも知らず、ただ純粋に「英雄になりたい」と願っていた。子供の夢と笑われた、純粋なたった一つの願いが世界を変えていくとも知らずに…… その魔王には願いがあった。たった一つの小さな光が世界を救う。それは数多の試練、幾多の犠牲の先にある結末だと知ってなお、届かぬ場所から願い続ける。 無様にも、我武者羅に。願わくば、この英雄譚が悲劇で幕を閉じぬようにと。 「それでも、僕は英雄になるんだ」 「そっか。じゃあ、道を拓こうじゃないか。君の目指す、英雄への道を――」 消え去った歴史の中から再び、魔王は目を覚ます。一人の少女と世界を犠牲にした、簒奪の魔王は彼らを助けるために破滅を選ぶ。 「永遠、永劫、消えた歴史からボクは何度でも目を覚まそう。さあ――」 それはきっと、小さな光を放つ穢れ無き英雄を見守るために。 「君の英雄譚を始めようじゃないか!」 これは一人の少年が世界を救うまでを描いた英雄譚である。 ※ツギクル様でも公開しております。
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