17歳の老人
最終更新:2016/7/4
作品紹介
佐藤春夫さんの著書『田園の憂欝』を読んで印象に残ったセリフ 『私は、呻吟の世界でひとり住んで居た。私の霊は澱み腐れた潮であつた』 が強く印象に残り書きました。 なろうらしくない作品だと思います。 ◇◇◇ ウェルナー症候群に罹った私は、親と繋がりの深い老人ホームに入れられた。 親に捨てられた私は老人ホームでの生活を始める。 そこでは優しい人ばかりだったが、自分がまだ一七歳だと思うと「ここにいるべきでない」としか考えられなくなっていった。 私はついに老人ホームから逃げ出した。 《こちら広報とよはしです。豊橋警察署から行方不明者のお知らせがあります。××町の篝雄介さん、一七歳の男性が、本日午後一時頃から行方不明となっています。特徴は、身長一四八センチ、やせ型、白髪混じりで、白いプリントTシャツ、青のGパンを身に着けており、腰には白黒のチェックシャツが巻いてあります。見かけた方は、最寄りの警察署までご連絡下さい。》
評価・レビュー
まだレビューはありません。