作品紹介
東界の最果て――武士の国”倭蜃国” 戦国乱世真っただ中の彼の国に生まれた、武家の総領息子、鷹叢樰永は天下への大望を抱きながらも実妹である朧への赦されざる恋情に懊悩しており、朧もまた兄への叶わぬ恋慕に苛まれる日々を送っていた。 しかし、遥か西界から来航した商人カルドゥーレがもたらした、神々が宿りし究極神器――刻鎧神威が、兄妹の運命と宿命の輪を廻し、倭蜃国は愚か西界の国々さえも巻き込んで大きく変えていく。 「――汝に授けし力は、世の理を改変する絶対王権なり。汝、この王権を望むや否や?」 「望もう。その王権をもって俺は倭蜃を一統し世界を変える。そして、冥府でも来世でもなく今世において俺は朧と添い遂げる! 我に汝の杯を捧げよ!」 「私は、どこの誰とも知れない”天”なんてものには、もう絶対に屈しない! 誰を愛するかは、他ならぬ私が決める!!」 これは悲恋ではない。兄妹が天に挑み、夫婦として添い遂げる禁断の戦国神話恋絵巻開幕!!
読みます企画にご参加で冒頭「第壱章 鬼神戴冠 二 蟒蛇と古武士」まで拝読させて頂きました。
序章、ヒロインにあたる朧の幼い日の記憶。嵐のシーンから、その世界に引き込まれるような書き出し、
嵐の中、助けに来くれた兄。
その兄へ兄妹でありながら、その想いが灯る瞬間が描かれているます。
また、兄も美しく育った朧への想いを募らせ、両片思いのジレジレ状態、この先の展開に期待が持てます。
戦国乱世の背景に、ファンタジー要素も加わり、壮大な物語。
世界観の説明が物語の中に上手く埋め込まれ、程よいバランスに文章を書き慣れている印象を受けました。
登録:2022/10/7 14:32
更新:2022/10/7 14:10