バイト先を同じくする鶴田 昴と亀川 貴子。
つるかめと言われる二人は、付き合っている雰囲気を出してはいるものの、付き合ってはいなかった。
この「周りから見ると付き合っているように見える」という距離感であっても、付き合っていないという事実。
意識をしていないわけではない。そういう関係になる可能性もあった。
きっかけや、取っ掛かりになりそうな出来事もいくつかあった。
でも、そうはならなかった。
可能性と事実に、切なさを覚えるのである。
どんな出来事があったのかは、実際に読んで確かめてほしい。
人生のうちの一部を振り返る形で描かれるのもまた、ほろ苦さを醸し出してて良い。
人との縁とは、そういうものなのかもしれない、と思える作品である。
登録:2022/11/16 07:42
更新:2022/12/4 19:50