ハインリッヒの旅枕
最終更新:2024/5/2
作品紹介
その世界には、天を穿つような高い城壁があった。『四つの国』は国境線も兼ねた巨大な壁で国土を囲い、国家間の外交は一切行わなかった。 更に『四つの国』とは別に、国に囲まれながらどの国よりも広大な土地がある。 国の領地外であり、自由と無秩序が複雑に入り乱れた土地――『外界』。そこでは人々が独自に文化を発展させ、盛んに交易と交流を行っていた。 外界には『協会』と呼ばれる運搬や配達を担う事業組織があり、住まう人々は重宝していた。その中でも大手を誇る『キュルヴィ協会』には、言わずと知れた運び屋がいる。 ベンジャミン・ラビットソン、協会一の業績を誇る運び屋だ。 しかし、キュルヴィ協会にはもう一人、彼と対照的な運び屋がいた。 世界屈指の女剣士でありながら、同協会内で業績最下位の運び屋、ハイン・リッヒ。 ――決して出会うはずがなかった二人は、ある事件をきっかけに共に奔走することとなる。 広大な『外界』を舞台に、個性的な運び屋たちが活劇を繰り広げるアウトローファンタジー小説。 彼らが出逢う時、運命の旅路が幕を開ける――!
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