呪い研ぎの研ぎ師
最終更新:2023/9/11
作品紹介
この世界には、スキルというものが存在する。 子供が十二歳になった年に、教会でいくつかのスキルが神より託されるのだ。 与えられたスキルは一生もので、そのスキルを存分に活かせるように、適した職に就くのがこの世界の理とされていた。 与えられたスキルに満足できず、職務を全うしない者、そもそもその職に就かない者などもいるが、そういった者たちは『神の決定に背いた』として、良い目で見られることはない。 場合によっては反逆罪にもなる。 しかし与えられるスキルは基本的に三つ以上はあるので、そういった者は本当に少ないのだ。 この世界には様々な職業がある。 剣士、魔導士、冒険者はもちろんの事、商人、料理人、鍛冶師、獣魔師などと様々だ。 その中で、不遇職というくくりに入る職業がある。 この世界は戦闘職がとても優遇される。 基準が戦闘職なので、それとは違う職業がどうしても嫌悪されたりしてしまう。 その内の一つが……『研ぎ師』という職業である。 十二歳の誕生日に『研ぎ師』スキルのみを授かったテール・テコルテッドは、その職業が不遇職だとは知らずに研ぎ師職人の工房へと弟子入りをすることになる。 弟子入りをしてから、この職がどのような扱いを受けているかを肌で感じ、その理不尽さを知ることとなるだろう。 そんな時……テールに変化が訪れる。 夢の中で剣が喋ったのだ。 それは起きていても武器に触れていれば聞こえるらしかった。 ここからが彼の人生の歯車が大きく変わる瞬間であった。 これはテールが武器の呪いを研いで解呪する研ぎ師として成長していく、そんな物語である。 ※タイトル回収まで毎日投稿
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