見えない瞳で得たものは―精霊姫の妹と召使の姉―
最終更新:2022/2/5
作品紹介
――己が不幸だと嘆くことが出来るのは、幸福とは何かを知るからである―― 目を凝らして読む本は、数年前に図書館に受入されたソートナーヤ著「幸福論」だ。 「幸福って何かしら……」 自身は幸福とはなにか、知っているのだろうか? 木陰に座り込み本を凝視しながら彼女は己に問う。 マリアンナ・フォレスター・シンリーンはぼやけた視界で空を見上げた。 ✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱ これは幸福な双子の片割れと、不幸な双子の片割れの物語。王子と令嬢の古典的な恋愛物語。流行りも廃れはじめたザマァの物語。 ✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱✱ 男爵家に生まれた双子の女の子のうち、家に残ったマリアンナ。平民へと養子にだされたリアン。幸せが何かわかっていないマリアンナが、幸せを掴むための物語。 すでに全編書き上げてある中編となります。全15話で約5万4千字。軽い読み物としてお楽しみいただければ幸いです。 お話の性質上、虐待表現が入ります。 注意喚起はしておりませんので、読まずに逃げるか、察知して飛ばすかしてください。
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