ただの村人だったけど英雄辞典のおかげでダンジョンのただ中で追放されてもへっちゃらでした。魔物にも無双できるようになり、英雄とか勇者とか呼ばれて、女の子にももてるようになりました。英雄辞典、最高です！

異世界ざまあ物語、開幕！ フィルメア・メイクイーンは駆け出しの冒険者。 レベルアップするお金がないため、レベルは『8』。クラスチェンジするお金もないため、クラスは未だに初期クラスの『村人』のまま。 とあるパーティに雑用係として雇われるが『気に食わない』という理由で、ダンジョンの最下層で追放されてしまう。 ひとりダンジョンからの脱出を試みるフィルメアは、魔物に追い回された挙げ句、とある部屋で眠っていた妖精のシルキーと出会い、『英雄辞典』の仮契約者に選ばれる。 『英雄辞典』とは、古今東西の英雄の《スキル》を集めたマジックアイテムで、契約者にそのチート級の《スキル》を与える、とんでもないアイテムだったのだ。 英雄の《スキル》を得たフィルメアは今まで手も足も出なかった魔物に無双し、レベルアップを重ね、ついには『若賢者』にクラスチェンジを遂げ、助けた女の子には好意を抱かれながら、順調に成り上がっていく。そして、いつかは英雄と呼ばれるように――。 一方で、フィルを追放したパーティは、縁の下の力持ちだったフィルを失ったことで、パーティからひとり、またひとりと脱落者を出して、パーティは瓦解していく。 そして、フィルメアを『気に食わないから』という理不尽な理由で追放したガイウスには悲惨な運命が待ち受けているのだった。