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作:佐藤謙羊

飼ってた犬がグイグイくるイケメンでした

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最終更新:2022/3/15

作品紹介

「僕は決めたよ! 僕の愛が得られるとトーゼンのように思っている、怠惰で無愛想なフレイアとの婚約は破棄する! そして、こちらの美しくて愛想のいいアイシスと成婚する!」 「えっ? まさかまだ、アイシスちゃんのことをお友達だと思ってるぅ? アイシスがアンタと友達のフリをしてたのは、すべては今日のため……ロキ様を奪うためだったんだよ!」 ジュエルバーン家の令嬢フレイアは、ロキ王子と成婚の儀に臨んでいた。 この世界では結婚式の場で、新婦が作った『メラ・ゾーマス』というマズいスープを黙って飲み干すという風習がある。 フレイアは親友であるアイシスから、その風習を無事終えるためにと、味覚が鈍くなる薬を貰っていた。 フレイアはその薬を飲んでいたのだが、スープをひと口飲んだ瞬間、あまりのマズさに絶叫とともに床にぶちまけてしまう。 大勢の参列者の前で、大失態をさらしてしまうフレイア。 かわりに乱入したアイシスがスープを飲み干してしまい、その飲みっぷりに参列者は感心。 ロキ王子はもアイシスを気に入り、フレイアは婚約破棄を言い渡されたしまった。 フレイアは親子の縁も切られてしまい、行くあてもないので聖女となる。 つつましく暮らしていたのだが、ある日、庭で死にかけになっている仔犬を見つける。 聖女の癒しの力は獣には与えてはならないのだが、フレイアはその禁忌を破り、仔犬に癒しの力を使ってしまう。 助けた仔犬ととささやかながらも、幸せな日々を送るフレイア。 しかし仔犬に癒やしを使ったことがバレてしまい、フレイアは仔犬ともども処罰されることとなってしまう。 「自らの手で、その犬を殺すのです。そうすれば、あなたの罪は赦されるでしょう」 仕える神のオーディンからそう命じられるが、フレイアは犬を繋ぐ鎖を断ち切っていた。 「逃げて! 誰の手も届かない、遠くまで! そして、わたしのぶんまで生きて!」 「や~だね」 なんとフレイアが育てた犬は、邪獣と呼ばれる『フェンリル』だった。 人の姿をなしたフェンリルは、フレイアを抱いて逃げ出す。 仔犬の頃から育ててきたフェンリルは、フレイアを溺愛。 またフレイアもフェンリルと出会ったことで、この世界がメシマズであることを知る。 フレイアはフェンリルに愛されつつ、美味しいごはんを知らしめるための『フード馬車』を始める。

R15身分差婚約破棄溺愛公爵令嬢

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