翡翠伝《ひすいでん》
最終更新:2016/8/15
作品紹介
ある国のあるお屋敷に、コハクという名の女奴隷が住んでいた。 コハクはある時、屋敷に住まう使用人から、金魚鉢に入った小さな蛇を渡される。「こいつの面倒をみろ」と言われ、コハクは親身に蛇の世話をする。 そんなある日、蛇がコハクに口をきいた。蛇は『我はある池の主の水蛇だ。お前の主人の文旦が「池の主とは珍しい。捕まえて我が物にしよう」と、我を捕らえて連れてきたのだ』と打ち明ける。 蛇は元々は巨大な姿で、水を操る力もあったらしいが、今は呪いをかけられて、こんな姿にされているらしい。ヒスイと名乗った水蛇と、コハクはそれまでよりも一層親しくなってゆく……。 宝石の名を持つ生き物ふたりの、痛くて甘い物語。
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