勇者になれなかった君へ
最終更新:2023/2/28
作品紹介
異世界召喚。それは、異世界から呼び出した人間に、チートとも呼べる力––––天恵を与える魔術式。 強力な天恵を携えて異世界に呼ばれる勇者達は、魔王軍に対する切り札として活躍していた。 そして、黒洲騎士も勇者として異世界に召喚されるはずだった。 黒洲騎士は最悪な環境で育った。日常的な親からの暴力、悪質極まる学校でのいじめ。耐え難い拷問の日々は騎士の精神を歪ませた。 そんな地獄の日々を送っていた騎士は、ある日、異世界に勇者として招かれる––––はずだった。 騎士は異世界召喚の魔術式の手違いにより、人類ではなく魔王軍の下に召喚されてしまう。 「笑ってる奴を、とにかくぶっ殺してやりたい」 だが、騎士の歪んだ精神は魔王軍では歓迎された。 騎士に与えられた天恵は、人、もしくは人の手が加わった物を斬ることに特化した【凶刃錬成】。暗い場所でほど足が速くなる【影の駿脚】。条件付きだが、自身から音を発さなくなる【無言の怨嗟】、などなど。 才能に溢れた騎士は次々と新しい天恵を習得。既存の天恵を派生、進化させて成長していく。 勇者の中でもとりわけ強力な天恵と並外れた戦闘センスを持った騎士の成長速度は、魔王軍幹部も舌を巻くほどだった。 そして、魔王軍として何人もの勇者を撃破し続けた騎士は、“勇者殺しの死神”と呼ばれるようになっていた。 これは狂った少年が、数々の勇者を薙ぎ倒す物語。勇者になれなかった少年の物語だ。 ※魔王軍と人類の戦いを魔王軍視点で描いた作品です。 ※主人公の倫理観がぶっ壊れていますが、ご了承下さい。 ※主人公が派手に無双するお話です。 ※主人公が派手に無双するだけのお話ではありません。 ※第一章完結しました
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