神の揉め事に巻き込まれた男と被害者女神の世直し旅
最終更新:2023/5/16
作品紹介
人と同じく神が喧嘩をする事があるが、人と異なるのはスケールが段違いと言う事だ。 同格の存在である神を直接滅する事は出来ないが、敗者にはかなりの制約を掛ける事が出来るこの世界に、いつの間にか魔神に喧嘩を売られて敗北した一人の女神がいた。 この女神が課せられた主な制約は、大陸の時間で十年に一度異世界の者達を召喚する事。 そして、聞かれない限り真実を話してはいけない事。 真実を話してはいけない件については女神の抵抗によってこのような条件になってしまっているのだが、契約はなされてしまった為に最早どうしようもないので、真実を聞かれるような状況は有りえないだろうと諦めている魔神。 召喚者達には可能な範囲で女神の力で出来る最大の恩恵とも言える三つの願いを叶えて送り出し、魔王と呼ばれている存在を倒すように嗾ける事になっているが、魔神ではなく魔王と呼ばせているのは難易度が低いと思わせるため。 実際にこの魔王と呼ばれている者は、女神を騙し打ちのような形で襲いかかって勝利して強制的に制約をかけた魔神なのだが、異世界の者達を屠る事でその強大なエネルギーを内部に取り込んでいた。 そのエネルギーを基に好きに暴れまわり、他の神にもだまし討ち、急襲をして制約を課している。 この制約、神同士では非常に強固な契約になるのだが当然解除条件も同時に行わなくては、いくら強制としても契約は成立しない。 このような状況で更に一体の神が魔神によって制約を課され、再び女神が召喚術を行使する時がやってきた。 誰もいない空間で美しい顔を苦痛にゆがめながら召喚の準備をする女神は、数えるのもバカバカしい位長い間同じような事を行っており、もう何かを悔んだり悔しがったりする気持ちも無いままに流れ作業のような形で作業をするのだが、まさか今回の召喚が最後になるとは思ってもいなかった。 最後の召喚をきっかけに、独りぼっちで長く苦しみぬいた女神が偶然出会えた愛する少年と行動を共にし、時にはぐうたら神と出会い、時には人々の窮地を救い・・・二人の持ち前の明るさと力を使って世界を巡り神々を開放して行く物語……
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