辺境伯第九子アリウスの成り上がり戦記～婚約者を天才の弟に寝取られ婚約破棄されたあげく家を追放された俺が、信者ゼロの邪女神様の使徒になって人生をリスタートします～

アンファーレン辺境伯家の第九子、五男として生まれたアリウスには、平凡な才能しか無かった。 魔法も並、剣技も並。 彼が唯一恵まれていたのは、子爵令嬢カタリナの愛を受けていた事くらいだった。 だが、やがて成長するにつれ頭角を現した弟のリミエルは、継承者順位第一位を獲得すると、カタリナを口説き、そのまま自らのものにしてしまう。 婚約を破棄されたアリウスは失意の中無気力になり、辺境伯家をも追放されてしまう。 だが、自殺を考え入った洞窟の奥にあった祭壇で、アリウスは一柱の神と出会う。 「忘れられた神」と名乗ったその少女は、邪神ラヴェルカリアと呼ばれる神で、アリウスに力が欲しいかと問いかける。 その問いに、アリウスは、心からの叫びをあげた。 「俺は……欲しい……」 「力が、欲しい……！」 　アリウスは邪神に使徒としての神格、失われた次元属性の力を与えられ、さらに５年の時を遡る。 　力無き辺境伯第九子に過ぎなかったアリウスの成り上がりが、ここから始まる――！