迷宮冒険奇譚　～雑種と呼ばれた男の復讐と成り上がり～

混血児であるジルは故郷で「雑種」と蔑まれてきた。 故郷にいても満足に仕事へありつけない、生きていくことはできないと幼い頃から理解していた。 故に彼は迷宮を探索することで金を稼ぐ「迷宮冒険者」になろうと決意する。 迷宮冒険者になって一攫千金を狙い、金も名誉も手に入れれば自分を見下す人達を見返せると野望を抱いた。 迷宮を囲む街、通称、迷宮街に辿り着いたジルは先輩冒険者からチームに入らないかと誘われる。 右も左も分からなかったジルは彼の誘いに乗り、三人の仲間達と共に冒険者活動に励むこととなった。 親切で頼りになる仲間達と共に迷宮へ潜り続け、迷宮探索にも慣れた頃。ジル達は謎の魔物に襲われてしまう。 仲間が次々に殺されていく光景を目の当たりにして、自分も魔物に食われそうになるが――どういうわけかジルだけは生き残った。 地獄のような経験を経て、たった一人残されたジルは仲間を殺した魔物に復讐を誓う。 彼は仲間を殺した謎の魔物を探すため、迷宮を下へ下へと進むにつれて知っていく。 迷宮とは何なのか。 自分は何者なのか。 ※　カクヨムにも投稿しています