記憶を失った人魚姫〜王子様は強面軍人!?〜
最終更新:2019/9/2
作品紹介
それはわたしが海面に出た岩の上で日向ぼっこをしている時だった。 干潮の時だけ顔を出すこの灰色の岩は、最近見つけたお気に入りの場所。ウロコに入り込んだ砂を掃除していたら、遠くから一隻の船がゆっくり近づいてくるのが見えた。 「高い場所から失礼する。お嬢さん、少し時間をいただけるだろうか」 短い黒い髪に夏の海みたいな青い瞳。とびきり背が高くて大きな身体のその人は──なんだか怒ったような怖い顔をしていた。 これは記憶を失ったちょっと天然な人魚と思い込みの強い強面軍人が恋愛にいたるまでのお話。
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