この恋は秘密と醜聞で溢れている
最終更新:2020/9/5
作品紹介
大好きだった恋人が、自殺した。知らない女への遺書を残して。 そんなわけで傷心中の、成り上がりの男爵令嬢シャーロット。しかし恋人は旧家の公爵家令息で、自分は新興男爵家令嬢。家格の差から醜聞になりかねない恋は、もともと世間に秘密にしていたもの。 それゆえ、彼の死も、遺書の宛先とされた女のことも表立って嘆けないシャーロットだったが、引きずり出された夜会で新たな出会いを得る。 それは名門伯爵家の当主、ヴィクター・ワーガス。 ……シャーロットが亡き恋人に贈ったはずの、懐中時計を持つ男。 『なんでそれが、この人のもとに? 譲渡? 形見分け? いや、まさか』 『――奪ったのか、死んだあの人から』 こみ上げる怒りに任せて、シャーロットはその夜思い切った行動に出た。……とんでもない勘違いを『お互いに』しているとも知らずに。 こうして、何かと喧嘩が絶えない真逆な二人の、少し切なくて大層やかましい、二度目の恋が始まっていったのだった。 ※この作品は『アルファポリス』にも掲載しております。
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