黒の舞師 ~身代わり巫女は月夜に舞う~
最終更新:2021/2/23
作品紹介
※2018年~2020年、及び2022年、第6回~8回、10回のネット小説大賞一次を通過しました。 黒牡丹の塔には、恐ろしい魔将が住んでいる……。 「黒髪の御方」と呼ばれるその者こそは、すめらの帝国一と恐れられる武神。 帝国を守る柱国将軍のひとりであるという。 その力は一騎当千。しかも不老不死にして、残酷きわまりない気性なのだとか。 「かあさん、かあさん、きれいなおとよ! てんのきらめき、おどるかぜ!」 山奥の村に住んでいた少女クナは、一夜のうちに巫女にされ、「黒髪の御方」に捧げられた。 月神殿の大神官トウイが、手塩にかけて育てたおのが娘、マカリ姫を差し出したくなくて、クナを身代わりにしたのだ。「柱国将軍」は無敵の加護を得るため、巫女をあるものへのいけにえにしてしまうからである。 しかし―― 「あたしを、たべてください!」 逃げるわけにはいかない。食べられないわけにはいかない。 飢える家族のために、クナは身代わりの使命をまっとうしようとする。 それを怒って止めたのは、他でもない、黒髪の柱国将軍その人だった。 かくして生きながらえたクナは、知ることになる。 おのれは、「ふつう」とはまったく違うものだということを―― 大陸随一の古き超大国すめらを舞台に 時を越えた絆を紐解く、和風大河ファンタジー。
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