明滅する概念的点Pとその観測
最終更新:2021/5/6
作品紹介
新卒で就職した職場が合わずに退職して半年。 アパートの家賃も払えなくなった僕はネットカフェで生活することにした。 日雇いの仕事をしながらネットカフェで寝泊りする中で、なんとはなしに備え付けのナプキンにボールペンで絵を描き出した。 ある日、ゴミ箱に捨てていたはずの絵を店員である黛が見つけ、声を掛けてくる。 「なんか良いですよね。概念的で」 黛がそう評価してくれたのが嬉しくて僕は精力的に絵を描くようになった。 彼女に喜んでもらえるように。