世界樹と七つの世界と時の魔女

少年ビスケットは自分だけの居場所を探していた。 救世主のキャンディと、王者のロードメビウスのふたりに出会い、その行く背に学びを見るビスケットは、彼らと７つの世界を放浪することに。 ある時は生贄として、ある時は逃亡者として、またある時は和平の使者として、ビスケットは世界の動向に深くかかわっていく。 そしてやがて、紛争を解決するための使者に任じられたビスケットは大帝国の門をくぐる。 しかし、帝国には侵略戦争をたくらむ悪意の主が待ち受けていた。 その策謀によってビスケットは大切な仲間を失う。 戦うビスケットたちは邪悪な敵を倒したが、世界大戦が始まる。 激化する戦場でビスケットはロードメビウスの意志を継ぎ、戦う力を得る。 戦いの果てに世界は救われるが、しかし世界樹の判断でキャンディが犠牲になってしまう。 その犠牲を認めないビスケットは、世界樹に戦いを挑む。 戦いの終わりに、ビスケットは自らの居場所に気づく。 大切な人をむかえるために、ビスケットは自らの孤独に別れを告げて成長する。 そして、少年から青年になったビスケットは未来へ踏み出す。 生まれ変わった世界樹の鉢植えを連れて。 かくして、少年の英雄物語は終わる。 孤独な少年が、友情を手にするお話です。 ※完結済みです。 イラスト掲載許可：押根こむる 様