俺の最高の彼女――両片思いの二人が一つ屋根の下で過ごすまで――
最終更新:2021/5/4
作品紹介
男って生き物は生涯で誰か一人、一人だけなら守る事が出来る。それが結婚だ 高校二年生の俺には彼女がいる。 最高の彼女だ。 名前は柚月理子。 三つ編みにした髪を後ろで結わえる、通称ハーフアップという髪型を好む彼女。 雰囲気は物静かなお嬢様だったけど、彼女はただ静かなだけだった。 放送部に入った事で知り合い、互いのLIMEを交換しようとしたところ。 「私、機械苦手なの」とお断りをされてしまう。 男子と女子の壁は厚い、そう思っていたのだけど、実際は違った。 「LIMEって……何かな?」 極度の機械音痴、彼女のスマホは透明シールもついたままの新品の状態だったのだ。 小学校や中学校のような放送委員会を想定していた俺だったのだけど、実際は違った。 イベントごとに駆り出される機材班、各催しをリポートしないといけないアナウンス班。 男子も女子もイベントを楽しむ事が出来ない程にてんてこまいだった。 そしてNコンという大会の存在も知ることとなる。 三年生が主体で挑む大会は、柚月に夢、目標と言えるものを芽生えさせる。 「私、大会で優勝したい」 そんな柚月の後押しが出来ればと、俺も彼女の事を全力で支援すると誓うのだけど。 一年生の冬、彼女は突如として転校してしまう。 自分の半身に近い存在を失ってしまった俺だったけど、彼女との繋がりは残っていた。 その繋がりを、もっと深いものにしたい。 そして、俺は走り出す。 柚月理子を救う為、彼女の為に自分が出来ることの限界を超えて。
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