金獅子のビルギット
最終更新:2015/9/22
作品紹介
有史以前より、人の住まう世界【玄界(アーシア)】には、この世ならざる世界【異界(ヘラ)】へと続く【迷宮】が多く存在していた。 迷宮は、山に谷に、草原に海に、空に、地の底に、突如現れては、幻のように消えゆくのを繰り返し、人の世界に常に在り続けていた。 人間は、迷宮に蔓延る【真魔(ダァクス)】の存在を知りながらも、そこに眠るまだ見ぬ財宝や技術、あるいは世界の真理を求め、今なお迷宮と強く結びつき、歴史を紡いできた。 天暦1312年。 「【真魔】無くして理術無く、【迷宮】無くして国家無し」 その至言を大賢者シグオンが遺してから、およそ千年。 国家間の水面下での闘争。 理術の発展。 迷宮の危険性と利益の管理。 増大する人間の欲望。 【精霊(ルフト)】、【妖魔(ネム)】、そして【真魔(ダァクス)】の存在。 目まぐるしく動き、全てが絡み合い、変化しつつある世界。その中で。 様々な目的を以て【迷宮】に挑む【探宮者】だけは、不変であった。 その探宮者の一人である彼女、ビルギットの物語は、常にここから語られる。
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