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作:瑞浪信太郎

夕闇カフェの陰陽師  紅茶とケーキに祟りを添えて

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最終更新:2020/4/10

作品紹介

いくら時代は進もうと 他人を泣かせて 私腹を肥やす 人でなしらがデカい顔 悪い奴程笑って生きて 正直者が泣きを見る  それが仕組みと諦めるなら この世は地獄と変わらない。 踏まれ 齧られ 貶められて 涙に濡れた両の手で 手折る花弁 怨み花 死にたい程に辛いかい? 殺したい程に怨めしい? だったらほんの少しだけ、顔をあげてご覧なさいな 泣いてる貴方の足元に咲く 名も知らぬ小さな花を手に 『タタリアン』という名のカフェにお寄りなさい 美味しい紅茶とケーキを堪能できたなら それが合図 あなたの怨みは祟りへ変じ 相手を祟り殺してくれることでしょう 但しこの事 くれぐれも 口外無用でお願いします。  小夜鳴市にある小さなカフェ『タタリアン』  この店で紫色の花をテーブルに置いて、殺してやりたい位に憎い相手を思い浮かべると、その相手が本当に死ぬ。って噂話を聞いた事はある?  このお店はケーキと紅茶の美味しい小さなカフェだけど、それは表向きの顔。裏では、依頼人の怨む相手を始末するという裏家業をしているの。  美味しいケーキと紅茶が織り成す、ちょっと不思議で素敵な話…とでも思った?そんなのを求めているのなら、さっさと回れ右する事をオススメするわ。  それでも聞きたいの?なら教えてあげる。  店主の名は葛葉紫苑。彼女は依頼人の怨みを『祟り』という形に変えて呼び出す異端の陰陽師。  彼女が呼び出す『祟り』とはすなわち…妖怪。そう、夜は墓場で運動会のアレね。  彼女は古書『画図百鬼夜行』をはじめとする様々な古書や巻物から、妖怪という古き異形を呼び出すの。そして依頼人が怨む相手に『祟り』として送りつけ、殺す。  そんな彼女に付き従うは羅刹をも切り伏せるという超絶イケメン、不来方相志。式神が一匹と新米陰陽師の子が一人。   彼女達は何故に夕闇の境に立ち、祟り続けるのか。それは…  おっと…それじゃあ私もこの辺で。  そうそう。これは忠告よ。  この話、くれぐれも荒唐無稽な他人事とは思わないようにね。 ※ エブリスタ様にマイナーアップデート版を掲載しています

R15残酷な描写あり伝奇怪談スプラッタ

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