オオカミの花嫁
最終更新:2017/1/25
作品紹介
とある国に、四季を司る魔法を使う女王がいた。 女王は国の外れの深い山にある塔に暮らし、そこで日々、季節の歌をうたうことで国に四季を廻らせていた。 しかし、三年前の冬に女王は病に倒れ、帰らぬ人となる。 季節を司る力は、女王の娘の四人の姫に託された。 長女の春の姫君。 次女の夏の姫君。 三女の秋の姫君。 そして、末っ子の冬の姫君。 それぞれが担当する季節の間、姫は塔で女王と同じように歌をうたい、国に季節を運ぶようになる。 今の季節は冬。 ときおり外から聞こえる狼の遠吠えを耳にしながら、今日も冬の姫は歌をうたい、思う。 「冬なんて、なくなればいいのに」と。
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