今日も、あの鳥の歌が聞こえる。けして澄んだ声ではない。むしろ時折濁ったような声を出す。 けれどそれはいつも懸命で、とても美しくわたしには聞こえるのです。 モデルになった鳥は、雨の日に鳴いたりはしませんが、朝早くから歌っています。「歌」としか言いようがないほど、とても複雑な鳴き方をします。 他の鳥の鳴き真似が得意で、様々なパターンで鳴くのだそうです。 自然の多いところだと美しいと言われるのでしょうが、町中では騒音と言われてしまうほど、大きな声でずっと囀っています。 もともとは日本の鳥ではないのですが、あの鳥の歌声が聞けることを幸せだと毎年感じてしまいます。 峨眉鳥、というのだそうです。画眉、と書くのが正しいようですが、わたしの持つ図鑑では峨眉。 帰れなくなった彼らが、どうか幸せを見つけられますように。
更新:2021/4/29
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