これは私が、電車に乗っていた時の話である。 男と女が揃って階段を使い、駅のホームへと降りてくる。女は若干足早だ。電車は既に停車し、扉が開いている。だが急いでいる理由はおそらく、電車を逃すからではなく、隣にいる──女に絡み付くように歩いている男の所為だろう。 声がここまで聞こえている。 「なあほらー、俺って結構お買い得だよ。みんなからカッコいいって言われるし」 「私、貴方ほど顔至上主義じゃないんで」 女は非常に嫌そうな顔をしている。 女が電車に乗り込み、さあ終了! かと思いきやそこから始まる男との温度差攻防。
更新:2015/9/16
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