巧みな誘い。あくまで軽い語り口。
中身は本格西部開拓時代。濃厚な世界観も味わえます。
まずシンプル。
冒頭は潔いほどに簡潔です。お手軽、簡単、リズムよし。
次に軽妙。
打てば返す掛け合いが、一切の煩わしさを取っ払って心へ忍び込んで参ります。心盗っ人。
さらに筆運び。
さり気なく、しかも流れるような筆致は、次へ次へと視線を誘って止みません。巧者。
そして展開。
お手軽に誘い込むだけ誘っておいて――不穏な展開へ一本釣り。
ようこそ、明日喪き〝虚構〟の世界へ。
いざ進まん、何処へともなく〝征く先〟へ。
かくして〝物語り〟の幕が開く。
流れる筆致にいざなわれ。
事実と〝虚構〟に追われる先。
『明日喪き我らの征く先は Bride of Rip van Winkle 【カクヨムコン6参加調整版】』
〝征く先〟に待ち受けるのは、果たして〝虚構〟か、あるいは虚無か。
登録:2021/7/20 21:55
更新:2021/7/23 17:15