人類最古の一神教へ宗教改革を断行した有名なファラオのお話。
よくこれを題材にしようと思ったよね、調べるだけで禿げそう……と思いながら読んでみたら、嬉しいことにアクナテンもネフェルティティも等身大の十代で書かれてて、親しみやすいことと言ったらもう、目から鱗でしたよ。
筆者のエジプト創作はエブリスタで幾つか読みましたが、第一にとっつきやすい
・小難しい講釈や知識の羅列を極力排除している
・知らない人が読んでも、うへぇってならないように、わかりやすい言葉で「心情」を表す
・史実、世界観に逸れる描写は省く
以上の三つの点に注力されておられるのでなからうかと推測しております。
アクナテンって何?
ツタンカーメン知ってるけど、調べるのいやーって人にはおすすめです。
ともすれば、暗君の汚名を着せられるアクナテンですが、彼が何を目指し「一神教」を目指したのか? これは諸説色々あるんですが、本作では等身大の迷いながら道を模索する一人の青年として書かれています。
アクナテンをこういう風に解釈するのかと驚きつつ、読ませていただいております。
歴史好きな人にはもちろん、ファンタジー好きにもおすすめです。
筆者が非常に勤勉な方で、参考資料も山盛り調べて挑んでおられるでしょうが、その苦労をにじませない作風もお気に入りです。
出来たら、参考文献一覧が欲しいです→わがまま
登録:2021/8/6 10:39
更新:2021/8/6 10:38