その計画は、陽の目を見ないはずだった。「先天的に作る。それが私たちの研究のコンセプトです」
――彼女たちは、『設計された生』を享けた。
かつての英雄バーンズが、故郷を地獄に墜とすまでは。「よって我々は! アメリカ政府に宣戦を布告しよう!」
――狂える故郷。燻る乱世。
未だ再興の道半ば。「『リ・アメリカ連合国』をここに建国する!」
――敵はカリスマ。偉大なるもの。
街に溢れる暴徒たち。「フォーエヴァ、ヴィック!」
――決死の任務。
「バーンズは爆発的な感染力を持つウイルス兵器を」
――刹那の命。
「島全体が生きていると言っても過言ではない、『生ける島』」
――手にした生の見返りは。
出撃せよ。「作戦開始は明後日二〇〇〇」
生き残れ。「こんなはずじゃなかった」
辿り着け。「作戦を完遂するか、死ぬかのどっちかだ」
――正義を屠るか、土に還るか。
緑の魔窟。「都市伝説かよ?」
命の修羅場。「もう気づいたらしいな、おれ達の侵入に」
生き延びた先に敵が待つ。「もう一度、君と会いたかったよ」
◆サヴァイヴ・アライブ ―殺戮人形の矜持―◆
光を見るか、淵へと沈むか。いずれ死線の向こう側。
登録:2021/9/18 22:08
更新:2021/9/18 22:07