アドベントカレンダー2021(※1)のラスト、クリスマスイブを飾るに相応しい、心やさしい作品です。
作中の架空の村は、生まれついての貧富の差や職業的階級のある世界。それはコロナ禍や貧困、家庭の問題など様々な理由で子ども同士の繋がりが断たれる今の社会を反映しているかのようです。
その中でクリスマスイブに起こるささやかな奇跡は、より大きな奇跡のきっかけとなりました。与えられた奇跡よりも、自分たちに何が出来るかを考え、努力して掴み取った奇跡のほうが、よほど素晴らしいものでした。
この作品には、「人は他者と繋がって生きるもの」や、「未来を切り拓くには行動を起こさなければならない」、などいくつものメッセージが散りばめられています。
昔話やファンタジーの体を借りつつも、現代の、とくに子どもたちへと向けたメッセージはきっと、読者の心を打つでしょう
ぜひ、ご自分の目で確かめていただきたいと思います。
はやくもよいち
※1 しのき美緒さん企画のアドベントカレンダー小説版 on エブリスタ
11/28から12/24まで、27名の作家が毎日、一作ずつ順番に新作を投稿しました。
詳しくは、下記リンクを参照してください。
https://estar.jp/novels/25879925
登録:2021/12/28 16:48
更新:2021/12/28 16:53