こちらは短編作品。
【物語について】
さてどんなお話だろう? と冒頭の説明書きを見ていきなり吹きました。
明るい話で闇が溜まる?!
しかしながら、あらすじなどを見ると、とてもシリアスな物語。
主人公の少女は特別な能力を持ち、それゆえに”普通”に暮らすことが出来なかったのだと想像する。そして、こういった能力を持つものが産まれるのは稀なのだろうか? と、もう一度情報ページを確認したところ、舞台はどうやら異世界、架空の場所らしい。ゆえに、彼女のような境遇の人物は他にも存在するのかもしれない。
親に畏怖され必要とされなかった彼女にも、幸せな時間はあった。
それが一般的な幸せでなくとも。
【物語の見どころ】
この物語は1000文字に満たない短編であり、必要な部分しか描かれてはいないが、彼女の気持ちが痛いほど伝わってくる。
仮に一人が好きで一人でなんでも出来たとしても、どこかで何らかの形で他人と繋がっている。自覚がなくても助け合って生きているのだ。
だが、どんなに辛い想いをしていても”必要とされることが幸せ”と感じていたならば? そこに縋っていたとしたなら。
失ってしまったら、いくら自由を手に入れたとしてもあるのは絶望だけなのかもしれない。
この物語は、まったく内容は違うが人魚姫を思わせる作品だと感じた。
切なくも美しい物語だと思う。
あなたもお手に取られてみてはいかがでしょうか?
もしあなたが彼女の立場なら、どんな選択をするだろうか?
何気ない日常が幸せに感じる作品です。
お奨めです。
登録:2022/7/12 19:52
更新:2022/7/12 19:50