作品紹介
高坂晄(こうさかひかる)は、どこにでもいるような、正にモブキャラと呼ぶに相応しい高校一年生だ。 そんな彼がある日、学年一の美少女・早瀬結絵(はやせゆえ)から、「放課後に、A階段の踊り場まで来て」と、呼び出しを受ける。 地味な自分とは、全く縁が無いと思っていた早瀬からの突然の話に、激しく狼狽え戸惑った晄は、幼馴染の工藤秀(くどうしゅう)に相談し、その背中を押された。 勇気を振り絞って待ち合わせ場所に来た晄に、早瀬は、とある質問をしてきたのだった。 「ねえ……高坂くんと工藤くんって、どっちが“受け”で、どっちが“攻め”なの?」 ――と。 初恋の人に、幼馴染の親友との仲をソッチ方面に誤解されてしまったヒカルだったが、だからこそ、憧れの人と接点を持つ事が出来た。しかし、シュウとの仲を否定してしまっては、彼女との縁もそれっきりになってしまうだろう……。 そう考えたヒカルは、シュウと相談の上で、『早瀬の誤解の通りに、ヒカルがシュウに片想いしている体を演じつつ、自然にその誤解を解き、何時の日か彼女に告白する』事にしたのだが、その前途は実に多難であった――。 想い人に、とんでもない勘違いをされてしまった凡庸な高校生と、そんな彼を取り巻く様々な人間達が巻き起こす、すれ違いラブコメ、ここに開幕!~作者作品紹介より~
書きなれた印象の文章はとても読み易く、テンポが良く物語が進んで行きます。
学年一の美少女・早瀬結絵(はやせゆえ)に呼び出され、期待を胸待ちわびていたら、彼女から出てきた言葉にショックを受ける様子がコミカルに描かれていました。
主人公高坂晄に一撃を食らわせた早瀬結絵の言葉、「ねえ……高坂くんと工藤くんって、どっちが“受け”で、どっちが“攻め”なの?」は、イマドキで、その後もその言葉に振り回される主人公の心情も「うんうん」と共感できるものでした。
腐女子の私としては、ニヤニヤしながら読み進めてしまいました。
とても楽しい作品です。
登録:2022/10/2 15:25
更新:2022/10/2 17:12