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変幻探偵カメレオナード 〜対決! 怪人二万面相〜

きっちりヒーローしてくれる天才少年

 謎の怪盗『怪人二万面相』の巻き起こす事件に、探偵として立ち向かう天才少年のお話。  ミステリでありSFです。児童文学というか児童向け推理小説のような、なんだったら少年漫画のような趣すら感じる、明快かつ王道の冒険活劇でした。  作品全体の雰囲気というか単一パッケージとしての在り方というか、狙ったところにきっちり収める徹底した仕事ぶりのようなものを感じます。主軸のミステリ部分は難しすぎないながらもしっかり推理パートを設け、SF要素に関しても分かりやすくワクワク感の高い未来ギアがどんどこ登場し、なにより話の真ん中で活躍するのはみな少年少女、大人たちはしっかり脇役然としているかちゃんと敵としての役割を果たすという、このガチっぷりというか仕事の行き届きぶり。昨今、どうにも一手捻った使われ方をされがちな「ヒーロー」的な存在を、でもここまでまっすぐしっかり書き通したお話というのは、それだけで本当に気持ちがいいです。  またミステリとSFというだけでもそうなのですけれど、結構いろんな要素を作中に取り込んでいるわりには、内容がすっきりしているのもすごいです。これだけいろいろあったら勝手にぶつかり合って渋滞しそうなものですが、ピシッと綺麗な一本道になっている。といって決して平坦なわけでなく、例えば推理パートでの立場の逆転のような一捻りもあったりして(ここ好きです)、非常に贅沢というか読後の満足感がすごいです。  一話完結の読み切り少年漫画のようなまとまりの良さ。でもそのまま連載作品にもできそうな、しっかり作られた安定感のある設定たち。細やかな仕事ぶりを感じる、爽やかでワクワク感のある作品でした。

5.0
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和田島イサキ

きいろい服のおっさん殺人事件

最大の謎はむしろこの豪華キャスト

 不可解な最期を遂げた全身黄色コーディネートの中年男性のために、彼の友人であったとある一匹の猿が、事件の真相を暴かんと奔走するお話。  ミステリです。殺人事件の犯人・手段・動機を解明していく謎解き話。タグにある通り「まさかの殺人事件」で、タイトルもまさしくそれらしいのですが、それでも衝撃が拭えません。えっこのキャストで殺人事件? ていうか猿だよ探偵? 大丈夫?(諸々含めて)  紹介文からもなんとなくわかる通り、なんらかの作品をいろいろこう、尊敬の念を持ってなんやかやした感じの作品のようです。実はその元のなんらかの方をさっぱり知らず、読み終えたあとなんとなく検索して初めて知ったくらいですので、登場人物や舞台設定に関してはどう触れていいものやらさっぱりわからないのですが、それでもこの世界にゴリゴリのマーダーケースを持ってくることの異様さは伝わりました。だって猿だよ探偵?(二回目)  本筋の部分、謎解きや犯人探しに関しては普通にガチなのが凄かったです。嘘でしょ真っ当なミステリしてる……猿なのに……。主人公の覚悟というか、存外にハードコアだった大詰めの展開がよかったです。なんとも言いようのない不思議な圧を感じる怪作でした。

5.0
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和田島イサキ

嘘つき師匠の回顧録

思い浮かぶままに徒然と語られる在りし日の思い出

 ふとしたきっかけから弟子を持つことになったとある女性の思い出話。  現代ファンタジーです。なかなか独特な雰囲気の作品で、本当にモノローグそのものというか、全編通してインタビューにでも答えているかのような調子で書かれています。  最強と名高い傭兵であるところの主人公、『師匠』。ある日、彼女のもとに突然、弟子入り志願の少年が現れる。まだ小学生くらいの子供でしかない少年の、その目的は「母の敵討ちのために強くなりたい」というもの。もともと弟子など望まないながらも、しかし根負けした彼女は渋々、少年の弟子入りを認めることになって……。  と、大体そのような導入から始まり、そして彼女と彼の日々を描いていく回顧録。ここで重要になってくるのがタイトルにもある『嘘つき』という要素で、この師匠が弟子に対して突き通すことになる嘘こそが、この物語のドラマの軸を担っています。  期待を裏切らないド王道のハッピーエンドが素敵でした。きっと誰もがそうなってくれと願ったであろう幸せな結末。やっぱり最後にホッとできるお話はいいお話だと思います。

5.0
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和田島イサキ

ベッドハンティング

よく見たら濁点が一個多かった

 ダンジョンに出没するという未確認の新種モンスターと、それを捕獲せんと奮闘する三人の冒険者の物語。  異世界ファンタジーではありますが、お話の構造としてはちょっとミステリ(日常の謎)っぽい側面もあるかもしれません。  曖昧な噂くらいしか情報のない詳細不明のモンスター、通称「ベッドミミック」。ベッドに擬態した姿でダンジョンに潜み、冒険者を眠りに誘うというその怪物は、しかしどういう生態なのか、一体なぜそんなことをするのか、そもそも本当にいるのか等々、何ひとつはっきりしたことがわかりません。  その曖昧なモンスターを、でもたまたま知り合った三人の冒険者が、生け捕りにしようとダンジョンに臨む。大まかなお話の筋は大体そのような感じで、特に導入を終えたあとの二話目なんかは、探索あり戦闘あり逃走ありと、しっかり冒険らしい冒険を繰り広げてくれます。戦士、探索士、魔法使いと、三人の役割がはっきり分かれていて、それぞれに見合った見せ場があるのも素敵なところ。  個人的には、物語の終わり方というか、最終章の形式が好きです。まさに『報告』という章題の通りの内容。そこまでの二話との落差も相まってか、想像の余地を掻き立てられるような、綺麗な閉め方の作品でした。

5.0
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和田島イサキ

胎に潜る

いともたやすく行われるえげつない行為

 都会から田舎に赴任してきた兵隊さんが、到着早々えぐい事件に遭遇するお話。  どっぷりがっつりえげつないというか、完全に地獄の蛸壷と化した僻村の物語です。レビューを書くときは先にざっくり内容を紹介することが多いのですが、でもこの作品は非常に迷います。どう書いたものか……どんな話で、誰が何をどうしてどうなったのか、それはわかっているはずなのですが、でもいざ説明しようとすると指が止まってしまう。細部がくっきりわかっていない、というか、わかっているけどでもこれってもしかして自分が勝手に補完してるだけなんじゃ、という、つまり確証を持たせてくれない部分があちこちにあるような感覚。  この辺りが実にうまいというか、惚れ惚れするというかもう、浸れます。手品みたいな感覚。例えば作中に「モドキ」という何かが出てきますが、それがなんなのかははっきり明示されません。明示されないけど、でもわかるんです。ただ確証がない。確証はないけどでも「うわあえっぐい」と思わされる、そういうポイントが大きく小さく霧のように周りを取り囲んで、まるでどこか煙に巻かれるみたいな感覚でありながら、でもそのうちにしっかり結末へと導かれている。読み通して得た手応えはただ重く仄暗く、でもそれはこの小説によるものではなく、もしかして自分の中から生まれた怪物ではないかと、その恐れを捨てきれないことのソワソワ感。なかなかに凶悪というか、感想として得たえぐみや辛さに対して、言い訳を許してくれない感じが素敵でした。いつの間にかきっちり当事者側に巻き込まれたような。  主人公であるところの兵隊さんが好きです。いや好きっていうか、頑張れって思いました。序盤は普通に共感(というか活躍を期待)して読んでいて、でもそれが中盤であんなことになって、確かに言われてみれば「恥ずかしい」「浅ましい」かもしれないしそこは反省もするけれど、でもそんなに? そこまでの目に遭うほどのことした? という、なんかどっちつかずの立場に追い込まれたみたいな、このばつの悪い感じがなんとも楽しい作品でした。

5.0
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和田島イサキ

擬態女

仕事に趣味に友人に、それはなんてことのない日常の光景

 一人暮らしの社会人女性が、『公』と『私』の棲み分け使い分けに思い悩むお話。  具体的には身だしなみのお話。もともと個人的には何もしないで出かけても平気なところ、でも職場ではさすがにと気を遣って身だしなみを整える、その手間を「まだやってんの」と友人から言われて悩んでみたり、と、大体そんな筋のお話です。  自分でレビュー書いておいて言うことではないのですが、正直書けることがありません。とりあえず読んでみて短いから! と、それが精一杯というかたぶん最適解です。つまりはネタバレしないようにということでもあるのですが、でも余計な先入観や予備知識がない状態で読むのが、きっと一番面白い作品じゃないかと思うので。  というわけでせめて一太刀、非常にざっくりふんわりした感想だけ置いておきたいのですが、非常に丁寧に描かれた作品です。特に情報の出し引きというか、伝えるべき内容を伝えたり隠したりするその仕込みのようなもの。自然にするする読ませたり逆に「ん?」と引っかかる感じを与えてみたりと、その辺りの工夫が細やかで、それらがコンパクトな物語の中で綺麗に作用していく、美しい構成の物語でした。  主人公がぽっちゃりなところが好きです。どの程度ぽっちゃりなのかついつい想像してしまうところも含めて、なんとなくほっこりする設定でした。

5.0
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和田島イサキ

わたしはわたしではなくだれかでもない

愛のために曝け出せる何かを誰よりも持っている人

 交際相手の男性に対して、本当の自分を包み隠さずすべて打ち明ける女性のお話。  怖い話です。ジャンルとしてはSFとのことですが、個人的にはホラーであったりサイコスリラーでもありました。具体的にはヤンがデレている感じがあります。愛ゆえの暴走。とはいえ人には言えない秘密を抱えたまま付き合う、つまり最愛の彼を騙したままでいる彼女の気持ちもまあわからなくないというか、いえすいませんやっぱりわかりません。ほらあの、手段がね? もっと穏便にさあ、ね?  約4,000文字という分量のコンパクトさもあり、たぶんこの先はどうあがいてもネタバレになります。ご容赦ください。  強烈なインパクトのあるお話でした。特に最後、『彼女』の物理的な外見の印象が消えません。ゾッとするような恐ろしさがありながら、でも終盤付近の彼女の振る舞いや言葉に謎の色香のようなものを感じたりして、なんだかとてもドキドキしている自分に気がつきました。やだ、どうして……知りたくなかったこんな気持ち……。  つまるところこの物語はアイデンティティのお話、彼女自身が最後に問いかけた「わたしってなんなんだろう」のひとことに集約されると思うのですけれど、でもこれ、中盤までに想像していた「なんなんだろう」と微妙に違うという、その予想外の裏切りが最高でした。  あれだけの数の『借り物』の姿を持っている以上、どうしても『本物の自分自身を見失った空虚な存在』をその正体として予想してしまうのですが、さにあらず。確かに外見的にはだいぶスッカスカになっちゃいましたが、でも個性自体はありすぎるくらいで、だって他にこんな人いません。つまり人のフリをしているうちに本当の自分がわからなくなったとかではなく、彼女は終始一貫して「本当の自分」を持ち続けていて(最初からそれを見せると言ってましたし)、だから欲しいのはあくまで「なんなんだろう」の答え。これは何。この世にふたつとない何かであることはわかる、でも一体それってなんなの、という、自分からも他者からも「わたし」を定義することができない、異端の個性ゆえの苦悩が胸に突き刺さるかのようでした。  彼の見つけた彼女の個、姿は変われど「いつもと変わることがない」「熱のこもった潤んだ瞳」が好きです。情緒と色香のたっぷり詰まった、心の底からゾクゾクさせてくれる作品でした。

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和田島イサキ

車止めのオッサン

あまりにも寂しすぎる理想郷

 仕事でお疲れ気味の主人公が、路上で『車止めのオッサン』に出会うお話。  これではなんの説明にもなってない、というか「その車止めのオッサンってなんなのよ」という話になると思うのですが、車止めのオッサンは車止めのオッサンです。他に言いようがありません。いや本当、まずここで度肝を抜かれたというか、「えっなに車止めのオッサンて」と思いながら読み始めた結果、予想以上に車止めのオッサンらしい車止めのオッサンが出てきた、その現実に舌を巻く思いでした。  現実の現代社会を舞台に、でもそこにほんの一点だけ不思議な(あるいは不条理な)設定を追加する。道路上の車止めになってしまう人間。現実にはあり得ない、という意味ではなるほどファンタジーなのですが、でも考えようによっては全然ファンタジーでもないというか、「実はあり得るかもしれない」と考えた瞬間にこそ面白くなる作品です。  実は自分が知らないだけで、もし本当は世界が『こう』だったら?  日々の労働に疲れ果て、さりとて人生からの積極的な退場を望むほどの余力も動機もなく、ただそのまま薄く空気に馴染むかの如く消え去りたいと願う人の、その最後に行き着く先。苦痛からの開放にして最終的な到達点。こういうものを世間一般に理想郷と呼ぶのですけれど、でもそれにしてはあまりに寂しすぎる景色。なにより恐ろしいのはその救いのない人生のゴールに、でも彼らがしっかり救われてしまっていること。ならばそこは事実としてユートピアで、でも理想郷の風景を見て「なんて寂しい」と感じる、そんなわたしの住んでいる世界とは何か?  驚きました。軽妙な文章にユーモラスな設定、ちょっとしたショートショートみたいな顔して、しれっととんでもないもん食らわせてくれます。車止めのオッサンの世界と、わたしたちの住む世界。果たして本当に寂しいのはどちらなのか、自分の認識の根っこをぐらつかせてくれる、静かながらも強烈な一撃を浴びせてくれる作品でした。

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和田島イサキ

けだしあやかし

死という重い主題に臆することなく挑んだ、王道のビルドゥングスロマン

 幼い妖狐が人間の子供に化け、幼児を亡くした老婆と共に生活するお話。  和風ファンタジーです。童話や昔話にも似たわかりやすくもしっかりとしたストーリーを、児童文学あるいはライトノベル/ライト文芸のような個性的なキャラクターの魅力で彩り、その上で主題の部分をきっちり掘り下げてみせる、優しいライトファンタジーのお手本のような物語でした。  本当に児童文学やお伽話を思わせるというか、このものすごく素直で真っ直ぐな筋立てが好きです。まだ幼い少年(年齢三桁だけど妖狐の発達だと事実上の子供)である主人公、鵲《いそしぎ》の視点から描かれた世界。彼の好奇心や興味関心の向かう様が、そのまま本文の雰囲気にどっぷり影響していて、だからこそ読み手の脳裏に浮かぶ光景や情動の、その瑞々しさが実に気持ちいい。  例えば彼の周囲にいる人々、妖狐の大人たちが魅力的なんですよね。頼もしく見えるし、また場面によっては「わかってくれない大人」としての役回りも果たしてみせて、つまりはっきり少年の成長物語をやっているという、その実感がとても楽しかったです。  あとこれは少しネタバレになってしまうのですけれど、結末というか物語の帰着点が最高でした。彼らの今後立ち向かうべき困難というものを考えたとすると、実は何も解決していないどころか問題が増えたともいえる決着。実は作中で主人公が実質的に立ち向かったもの、「人間と妖狐の寿命の違い」というのは結局どうあがいたところでどうすることもできない存在で、つまり必ず負け戦になるのですけれど、にもかかわらずこの晴れ晴れとした爽やかなハッピーエンド感はなに?  死という重い主題で始まり、その実際である葬儀の場面で終わってすらいるのに、でも確かに拓けているこの先の未来。まさにビルドゥングスロマン、形のない『成長』というものを文字の中にはっきり描き出してみせた、とても気持ちの良い物語でした。

5.0
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和田島イサキ

けだしあやかし side-G

機械仕掛けの神としてのゴリラ

 幼い妖狐が人間の子供に化け、幼児を亡くした老婆と共に生活するお話。  和風ファンタジーです。童話や昔話にも似たわかりやすくもしっかりとしたストーリーを、児童文学あるいはライトノベル/ライト文芸のような個性的なキャラクターの魅力で彩り、その上で主題の部分をきっちり掘り下げてみせる、優しいライトファンタジーのお手本のような物語でした。  そう——そうなるはず、だったんだ……。  やけくそ感あふれる章題でもう笑いました。どうした六話目? いやどうしたのかははっきり書いてあるのですけど。そうか……どうかしてしまったんだな……可哀想に……(そっと布をかぶせる)。  いろいろと事情があってこの形にならざるを得なかったようで、実際「side-G」ではないバリアントも同時に発表されているので、このお話の本当の姿を見たい人はそちらを読むといいと思います(自分もこれから読んできます)。  第六話の、章題ですでに大変なことになっちゃってるのに、でも本文は普通に始まっているところが好きです。というか、震えます。「いつくるの、ねえゴリラどこからくるの」と怯えながら読み進めることの恐怖。ただの予告ではなく、予告そのものにより確約された破滅。どうやっても転げ落ちるしかない奈落の、その姿がいつまでも見えないこと。メタ構造の罠を利用した、儚くも壮絶なホラー作品でした。

5.0
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和田島イサキ

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