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山桜の怪

魅せられてはいけないものに囚われた子供の行く先

不登校の小学五年生の男の子と、漢服姿の謎の少年の交流を描いたお話。 ホラーです。ホラーへの持って行き方というか、この物語をホラーたらしめる要素がすごいです。 この世のものとは思えぬ美しさ、なんて言いますが、まさにそれ。少年の容姿が美麗であること、この一点で恐怖を表現してしまう。 特に中盤、うすうす正体を疑問に思いながらも、でも美しさに惹かれてのめり込んでしまう。このあたりの描写、惹かれてはならない存在に魅せられている感覚が、まさにホラーという感じで(しかもまだ何ひとつ不吉な要素があるわけでもないのに!)最高でした。 呪いやいわくのような噂もなく、また何か事故が起こるといったこともなく。いかにもな怖い要素はまだ何もないのに、でも物語がしっかりホラーの顔をしている。ちゃんとその先が『開けてはいけない扉』だとわかる。 そして、そのまま読み進めた終盤、いよいよその姿を表す明らかな怪異。その恐ろしさが、でも今度はそのまま彼の美しさを補強する材料になる。恐ろしいものに美しさを見出してしまう。この恐怖と美を渾然一体にしてしまう手法の、その手際にうっとりしてしまう作品でした。

5.0
0
和田島イサキ

デリリウム・デリュージョン

自己認識の不安定さを追体験させられる

自分で書いたバトルもの現代SFファンタジー小説の世界に、なぜか主人公として入り込んでしまった人の物語。 あらすじ(作品紹介)にもある通り、既知の創作物の世界に入り込む、ある種転生ものにも似た構造のお話です。と、その前提で読み始めると、まず度肝を抜かれるのがその『バトルもの現代SFファンタジー』部分の骨太さ。 作中の自作小説にあたる部分の設定を、決して等閑に済ませない。中身自体は決して手を抜かず、といってやりすぎることもなく(やりすぎると多分「こっちだけでよかったのでは?」ってなる)。ケレン味の大盛り感でそれっぽさをしっかり演出し、しっかりお話の軸をぶらさない。 このバランス感覚。こういうの好き、なんて余裕こいて読んでいて、そして実はそれが巧妙に仕組まれた罠でした、と、そう気づいたのがだいたい中盤くらい。 どっちなのこれ!? 実は結構シビアというか、実際に身を投じてみるまで絶対に答えのわからない、この背筋の凍るようなハラハラ感。 やられました。日常パートの軽妙さが見事に煙幕の役割を果たし、気づけばとんでもないところに誘い込まれていたこの衝撃。もはや完全に掌の上、なんか一方的にボコボコにされるような感覚で読みました。 メタ構造をただ便利な道具として、あるいは枕や土台として使うのではなく(というか、使うと見せかけて)、メタそのもので殴りかかってくる荒武者のような作品でした。

5.0
0
和田島イサキ

幸せの青い鳥

甘さともどかしさのフルコース

ふとしたきっかけで職場のハイスペック顔良男性と仲良くなるアラサー女性の恋と日常のお話。 仲良くなっていくその過程というか、ほぼ接点ゼロの状態から思いが結実するところまで一式、いやなんならおまけにその後のいちゃラブな一幕もつけちゃう的な、そんな甘味のフルコースみたいな作品でした。好き。 リソース配分の思い切りよさ、きっちり的を絞ったお話づくりの姿勢が好きです。 登場人物は最小限に、舞台背景もできるだけ簡素に。その分ふんだんに描写されるのは、やはり時谷さんの魅力とあと主人公の内心。揺れ動く心や距離感の変化。やっぱり恋愛ものはこうでないと的な部分にきっちり注力してくれる、このエンタメ性というかサービス精神が嬉しいです。 その上で、というか、だからこそ、というのか、『鳥』の存在が目を引きます。 唯一はっきりと組み込まれた題材。出会いのきっかけであり、『幸せ』を象徴するものであり、またふたりの存在そのものを代弁するものであったり。場面によって様々な役割を担いながら、物語の全体に通底するモチーフ。この『鳥』のおかげで話にビシッと筋が通るというか、物語そのものの『顔』のように作用しているところが魅力的でした。

5.0
0
和田島イサキ

1センチメートル

巨大娘/丸呑み一点突破の作品

ゲーム開発会社に勤める女性が、同僚の女性に秘めたる想いを抱いた結果なんかGiantess/Vore展開に突入するお話。 ある種の特殊性癖に完全特化した物語です。実は正確には「シュリンク」というらしい、というのをこの作品のタグのおかげで知りました(ありがとうございます)。 おそらく実質的にストーリーは無くても構わないタイプのお話なのですが、でもちゃんとパニックホラー風の展開をきっちり組み立てている辺り、非常に仕事が丁寧です。結びのループ的な余韻なんかはとても綺麗でした。 内容はもう本当に、巨大娘(正確には小人化)による丸呑みそのもの、といった趣。 といっても性的な描写はほぼなく、そのぶん痛みや苦しみのような描写に特化しています。残酷描写、といえばそうなのですが、スプラッタ的なグロテスクさではありません。どちらかといえばリアリティ重視の味付けというか、嗅覚や痛覚などの五感に訴える、その描写の鮮烈さが印象的です。 個人的に好きだったのは、「岩」「湿ったマット」といった表現からうかがえる、〝スケールが違いすぎて全体像を把握できない感覚〟への忠実さです。非常に映像的というか、この体感的に伝わるPOV感。作品そのもののコンセプトに対し、一人称体の特性(視点保持者の主観を通じて描かれるところ)をうまく活用する、この技巧というか芸の細かさが好きです。

5.0
0
和田島イサキ

殺人執事ロイ・フォンテーン

本物の、偽物の執事のお話

とある執事の半生を綴った物語。あるいは、彼の犯した殺人を活写したお話。 なにやら実話っぽい語り口、と思いながら読んだのですが、どうやら本当に実在の人物でした。 ロイ・フォンテーン、本名アーチボルド・ホール。作中の殺人事件も実際にあった出来事のようで、つまりは伝記ということになるのだと思います。 わりとネタバレになってしまう感想なのですが、最後の一文が好きです。 あの一文でくっきり話の核が見えるというか、主人公がロイさんから一気に英国そのものになる感じ。加えて、実はそれがキャッチコピーの時点でネタバレされていたこと。 “斜陽の大英帝国に彼は現れた。執事という幻想の燕尾服を纏って。” 執事という燕尾服が幻想と化してしまうほどに、斜陽化した大英帝国のお話。ロイ・フォンティーンという人物を通じて描かれる英国の衰退。いや、彼自身はしっかり主人公しているのですが、でもそれを結びの一行で全部丸ごと『英国』に飲み込んでしまう。あの一瞬の、世界がぐわっと広がる感じ。物語のスケールの上書きをたった一文で完了させる、しかもそれが最後の最後にくる、あの瞬間の快楽がもう本当に最高でした。

5.0
1
和田島イサキ

オフィーリアの残像(原題=メメント・モリ)

清冽

訪れなかった死の美しさを想う話、とまとめてしまうと言葉足らずな気がします。その反対側に生きている私、老いていく私が最早動かしようもなくいるからこそ、陰影を帯びる話なのでしょうから。素晴らしかったです。数ある作品の中で、この作品を読ませてくださったことを感謝します。 全体の印象として、「清冽な」作品だと思いました。ストイックなので「清潔な」かなとも思いましたが、想起するのは透明な水の流れだったので、恐らく「清冽な」が近いのでしょう。もう少し言葉に落とすなら、「思ったことはあるかもしれないが、こうは書けない」でしょうか。 死に損なった自分を前提として、美しい死、或いは死の美しさを想うとなると、普通に書いてしまったら自意識とか自己憐憫などの夾雑物が入って淀んでしまいがちなのですけど、この作品はそういう淀みを感じませんでした。十六で死んだ彼女に対して、十八で死ななかった私を見るのですから、自意識が全く無いはずはないのですけど、あるとしても透明に美しかったのだと思います。 「葬儀場にて」は実際のところは彼女の想像ですが、彼の言葉のかたちを取っているので、清潔(こちらは清潔)に読めました。”そういう美しさの幻影を胸に抱いて生きるということは、それ自体がとても美しいと、僕は思いました”と彼のことばというかたちを取るならば頷けます。 全体になんと周到に小説で「私」(作者ということではなく)を書くことの醜さを排しているのだろうかと感じました。もしかしたらもう意識せずにやっていらっしゃるのかもしれませんが。 上手い人に上手いと言っても、もう言われ慣れていらっしゃるかと思いますが、文章自体もああ上手いなあとため息が出るような文章でした。特に「死に損ない」が好きです。クラシカルな品のよさがありました。 拝読できてよかったです。

5.0
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辰井圭斗

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