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僕とばーちゃんと、時々彼女の島 ~僕の穏やかな島暮らしが終末を迎えるまで~

情景も匂いも感情も全てを感じる

こう、本当にすごい所はなかなか言葉にしづらいなと思います。まず最初の島が遠ざかっていくところで心を奪われました。「ああ、これは最後まで読むしかない物語だ」と。海と風の匂いがするんです。僕、上手い作家って文章から匂いがすると思っていて、武石さんは本当に上手いなあと思いました。それ以降もそう。情景と匂いと感情の全てを感じます。ありきたりな言い方ですが、それって「そこにいる」ということですよね。 もちろん言葉にしやすい所もあります。とてもよくできたSFですから。途中から書き方に違和感を感じるんですが、それがどういうことか第8話で分かる、その時のゾクゾク感は忘れられません。この話、ちょっとした設定・描写にも理由があります。 そしてアカリのあれのまさしく「あっ」という感じ。その後ああなりますけど、でも一面としてはあれきりなんですよね。それで済ませてしまうのかと思いました。でもそれが……ということですから(ネタバレを恐れて何も言えん)。僕はあれで素晴らしいと思います。 あとは、毎回引きがすごいんですよね。引きを作るのに必ずしも事件やアクションを起こす必要は無いんだなということを改めて勉強できました。 ……いいところとか、面白さとか伝わった? 読んでね。

5.0
0
辰井圭斗

海のチャーム〜白き輝きが僕らを導くとき〜

ある非日常が齎した、奇跡。優しくロマンに溢れた物語。

1 読む前の印象や予想など(表紙やあらすじなどから想像したこと) チャームとは人の心をひきつけること。魅力という意味らしい。 海の魅力と直訳すべきか、それとも海に魅力的な何かが訪れたと解釈すべきか? それにより意味合いが変わって来るように感じた。 彼が何を探していたのか? どんな夢があったのか? あらすじや表紙から想像するのは難しいが、彼女との出会いが彼の夢を動かす物語なのだろうと想像した。 2 物語は(どのように始まっていくのか?) 超新星爆発のあった日から始まっていく。その日、巻き込まれることを想定し航行中の宇宙船は、全て最寄りの星の銀河ポートに退避することになる。その影響を受け小さな個人ポートまで使用禁止いう事態に。多くの人が窓を閉め影響を避けようとする中、主人公だけは冷静に外を眺めていたのである。港に入れなかった船たちを心配しながら。 3 世界観について SFで未来とあることからも、主人公の暮らす惑星以外にも人々が生活をしている世界であり、宇宙船が行き交うことが日常の一部であるという世界観であると感じた。星同士が貿易なども行っている。この星には砂浜があるが、それはこの星特融のもの。星によって環境などが違う。 短編ながら、舞台設定がしっかりなされ分かりやすい物語となっている。 4 良かったところ。印象に残ったところ。好きなセリフなど。 *主人公の秘密が分かる部分。 彼女の言葉によって読者もハッとする。説明文やモノローグなどからとは違い、凄く自然に感じた。 *主人公の気質が言動から伝わって来る。 主人公は良く気が利き、思い遣りのある人物だと感じる。しかし、よく気が利くのは、よく周りや人を観察しているから。 優しい人物であるということもあるだろうが、秘密となる部分を補うという意味も含めていると感じた。その為、人として凄く自然な振る舞いであると思った。 *言葉を発しなくても行動から感情が伝わって来る。 例えば、胸をトントンとするなど。彼の心情が伝わってきて、とても優しい世界観であり美しさも感じてしまう。 何処かロマンチックな雰囲気も持つ物語であると感じた。 *彼の秘密と彼の家系 ここに密接な繋がりはあるのだろうか? SFでありながら、とても幻想的な雰囲気も持ち絶妙なバランスがとても良い。 *夢を感じる物語である。 これは物語(フィクション)かも知れない。しかし、確かに振動は同じ意味を持っている。主人公の夢が叶ったのは”たまたま”色んな偶然が重なったことによるのかも知れないが、奇跡でもある。素敵な物語だと感じた。 *言葉選びなどがとても良い。 優しく風が頬を撫でるような優しい物語であると感じた。 5 お奨めしたい部分 ある秘密を抱えた主人公が、たまたま超新星爆発の為近くに留まっていた船(他の星の者)のものと出逢う。 主人公には祖父から引き継いだ夢があり、主人公にとっても希望を齎す夢であった。 主人公は彼女と出逢うことにより、自分のしていることを話す機会を得る。今までそれについて誰も興味を抱くこともなく、聞かれることもなかったことだった。彼女の星はここよりも技術の優れたところらしく、主人公の探しているものについて詳しく調べることもできる文明を持っていたのである。このことが主人公に幸運をもたらすのだ。 全体的にロマンを感じる物語であり、作風にも美しさを感じる物語である。 6 物語のその先を想像して 恐らく主人公の夢は叶うのだと思う。今はそのスタート地点に立ったところ。 彼を待ち受けるのは、ずっと望んでい夢が叶う未来なのではないだろうか? と想像した。 あなたも是非お手に取られてみてくださいね。お奨めです。

5.0
0
crazy's7

ゲームで育てた不人気作物パースニップでみんなを元気にしてあげる

ゲームでも現実でも、真っ直ぐやりたいことをやるのが一番!

植物が好きなのに育てられない主人公が、ゲームの中くらいはと好きなだけ植物を育てると言う目的をひたすら初志貫徹して、最後まで一度も戦闘しません。 不快なコメントがくれば全ブロックしてひたすら好きなことをすると言う、正しいゲームの楽しみ方をしてます。 MMOものだと煩わしかったり多彩な人間関係があったりしがちですが、主人公が楽しいことだけやってる感じが見てる方にも楽しい気持ちにさせてくれます。 現実についてもほどほどにいいバランスで描写があります。プレイスタイルと似た、優しいけどクールではっきりした性格が小気味よく真面目に仕事をする姿には好感を抱きます。 恋愛要素は蛇足で保管されるくらいですが、いつの間にか好きになっていた流れは性格上リアル感もあってよかったです。 最後がちょっと駆け足ぎみなのは否めないですが、文庫本一冊程度に収まっていて、ゲーム内ではきれいにストーリーまとまってますし、面白かったです。 淡々とやりたいことを楽しむゲームとちょっと嫌なこともあるけど充実していく現実、どちらも楽しみたい人にはおすすめです。

4.0
0
かんむり

逆風の移動都市

緩やかに命をかけた都市競争

レースというと、個人かリレー競技が多いけれど、こちらは都市一つが丸ごと移動してレースしている。 当然、レースに携わる――出場していると言ってもいいと思う――人物も一人ではなく、何人もの人が、それぞれ別の役割を担っている。 そこには内政もある。レースと言えば、政治とは無関係に個人の情熱や意志が物を言う舞台なのに、この作品では内政が大きなウェイトを占めていて独特な緊迫感がある。 チームをまとめる、というレベルではない。自分の主張をいかに通すかという政治だ。 この緊迫感を煽っているのが、都市が動き続けないと隕石で狙われて滅びてしまうという世界設定だ。 レースには直接関係ない設定ではあるけれど、どうして都市なんてものを常に移動させなければならないかの説得があり、このレースと同じ行為が都市全体の人々の生死を左右する、という緩やかな命懸けの状況がずっと背後にあり、不気味で薄気味悪い恐怖を付け加えている。作品にいいスパイスになっている。 しかし、競争相手は味方ではなく、他の競技参加都市だ。そこにレースならではの、勝つか負けるか、線引きのはっきりした結末がある。 最初から最後まで、これはレースをテーマにしたスポーツ小説だと思う。 それなのに他のスポーツ小説にはない、コミュニケーションの難しさが前面に出ていて、オリジナリティに溢れている。 とてもいい作品を読ませていただきました。

4.0
0
奈月遥:未言屋店主

「「神と呼ばれ、魔王と呼ばれても」」

歴史の始まりから終わりまでを見守る傍観系の最高峰!

主人公は人類最後の生き残り。と言っても生存競争に負けたわけではありません。むしろその逆です。 技術の粋を極め、不老不死となり宇宙の他文明を圧倒してしまう頂点を極めたのです。しかしだからこそ、人類は飽きてしまい、自殺によってその数を減らしていきました。 ただひとり残った主人公は、小さな虫の営みをみて初めて感動し、生き物を観察することの楽しさを知りました。 そして始まる新たな人類の進化を、ずっと見守る主人公。本当にずっとです。ドローンをとばし世界中を監視し、何もかもわかっていてもけして自分から干渉することはありません。ただ傍観しています。 人外の力を持ち不干渉をうたう傍観系をそれほど多く読んできたわけではないですが、この作品ほど不干渉を貫いているのは読んだことがありません。何せ自分のいる島から一切出ないのですから。 新人類の進化、文化、そして主人公を発見していく下りなんかはわくわくがとまりません。そして、その新人類すら、また衰退していく。 人類の始まりから終わりまでがかかれている素晴らしいまさに神作品です。 傍観系が好きな人にはおすすめです。

5.0
1
かんむり

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【完結】セクハラ貴族にビンタしたら社交界を追放されたので、田舎で人生やり直します。~一方、そのころ王都では~

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親の歪んだ教育方針により世俗に疎くすれていないヒロインのため色々とおぼこいが、助けてもらった先の家で色々と教わり、『自分』を出せるようになっていく変わりようが良かった。こういう、若干テンションのおかしいヒロインは好き。 ヒーローも少々珍しいタイプで好ましかった。 さくさくとテンポ良く話が進むため、じれじれな恋愛ではあるがイラつくほどの長さではなくニマニマと過程を楽しめた。悪党が断罪されているのもよき。 軽めですっきりと読了できる作品だった。

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前世で喪女だった後悔からイケメンにガツガツの肉食系女子となった美少女主人公。前世含めて一目ぼれした異形と言われるほどの美少年(前世観)にアプローチをしてさっさと婚約者候補に収まり、誰も寄せ付けないいちゃらぶカップルになります。 外面もよく美少年に目がないですが、自分主観で醜いからと嫌うことはありません。恋愛対象ではなくてもちゃんと人として接する、人として優しい女の子だからこそ素直にその恋路を応援することができます。美少年と付き合うためにしていた善人の外面がよすぎてまわりからは誤解されてもいますが、そこも美醜逆転独特の笑いポイントとして楽しめます。 義理の弟を可愛がったり、不遇なイケメンも多数出てきて、乙女げー系小説っぽい世界観な感じですのでさくさく読めて最後まで一気に楽しめます。 ヒーローにも秘密がありちゃんと後々秘密を打ち明け合って、主人公が面食いなのも全部わかってもらって思いあうラブラブ小説です。 最後までぶっとんだ美醜観によるドタバタギャグが楽しいですし、完結済みなので一気に最後まで楽しめます。 世界観も楽しくもたくさんのキャラクターもそれぞれ個性がありいい人が多く、美醜逆転好きだけではなく乙女ゲー系の愛され主人公恋愛物が好きな人にもおすすめです。

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目的は生き延びること

展開は重めだが、『物語』として面白くて一気に読み終えた。 最終的にヒロインに想いを寄せる相手が、半分血のつながりのある義弟と、そうとは意図しないままヒロインを追い込んで、心と体に傷を負わせる原因を作った婚約者の王子の2人なのが、ああーーー……という気持ちに。 恋愛ものではないので、二人とヒロインがどうなるかは描写されないまま終わるが、個人的には義弟派。